薬剤師ってどんな仕事?

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薬剤師とは?

薬剤師とは、お薬に関する幅広い業務を通じて人々の健康を支える薬の専門家です。

  • 薬局や医療機関(病院、介護施設など)での処方せんに基づく調剤、患者への服薬指導や薬歴管理
  • 医薬品関連企業での医薬品の開発、製造や販売等の業務
  • 国や都道府県等行政機関での薬事衛生業務

日本では、古くから医師が診察を行い、お薬も取り扱ってきた歴史があります。

しかし、医療の高度化や複雑化、さらには専門性の追求により、医師は診療だけに集中することが求められるようになりました。

そこで、医師は診療のみを行い、お薬は薬剤師に任せるという「医薬分業」という考え方が進められ、ここ30年ほどで急速に進展し、2024年2月の医薬分業率は全国平均で約82%、大分県では約81%になりました。

薬剤師になるためには?

薬剤師になるためには、大学の薬学部(6年制)で薬剤師養成課程を修了し、薬剤師国家試験に合格し、薬剤師免許を取得する必要があります。

参考:公益社団法人日本薬剤師会HP「薬剤師を目指す方へ

薬剤師の仕事内容

薬剤師にはいろいろな仕事があり、勤務先によって仕事内容が異なります。
病院や薬局、ドラッグストアをはじめ、製薬会社、医薬品卸売会社などの一般企業のほか、国や都道府県などで公務員として勤務することもあります。
また、自ら薬局を開業することもできます。

薬局の薬剤師

薬局に勤務する薬剤師は、医師の発行した処方せんに基づいて、調剤や服薬指導、薬歴管理を行います。
処方せんが要らない一般用医薬品を販売したり、お薬や健康に関するさまざまな相談に応じます。

また、患者さんの自宅や介護施設への訪問サービスを行う薬局もあります。

病院の薬剤師

病院に勤務する薬剤師は、主に入院患者さんに処方されたお薬の調剤や服薬指導、薬歴管理を中心に行います。
他には、持参薬の鑑別や院内製剤、注射製剤、外来化学療法服薬指導、医薬品管理、医薬品情報管理(DI業務)、治験業務、各種委員会活動に携わるなど、チーム医療の一員として医師や看護師などと連携する業務も行っています。

製薬会社の薬剤師

製薬会社に勤務する薬剤師は、薬の研究・開発や品質管理のほか、お薬に関する情報を収集・管理し、医師、薬剤師、看護師等からの問い合わせに応じて、適切に専門的な情報を提供する医薬情報担当者(MR)として勤務することもあります。

医薬品卸売会社の薬剤師

薬の研究・開発や品質管理のほか、お薬に関する情報を収集・管理し、医師、薬剤師(病院や薬局)、看護師等からの問い合わせに応じて、適切に専門的な情報を提供しています。
また、化粧品は薬機法で取り扱いを規制されていることから、化粧品メーカーで化粧品の商品開発などを行う薬剤師もいます。

行政機関の薬剤師

行政機関に勤務する薬剤師は、国や都道府県などに勤務する公務員です。薬事監視員として、医薬品等の表示・保管・適正使用について監視指導を行うことや、衛生研究所などの公立研究機関では、試験検査、医薬品研究などを行っています。厚生労働省(麻薬取締部)で麻薬取締官として勤務することもあります。

学校薬剤師

学校に勤務する薬剤師は、主に薬局や病院の薬剤師が教育委員会等から委任されて、小中学校並びに高等学校において、学校医や学校歯科医とともに、学校保健の仕事をします。
学校校舎の衛生管理、プール水や水道の検査、教室の空気・温度・湿度・照度(照明の明るさ)・騒音などの検査を定期的に行い、その検査結果を考察し必要に応じて、学校に指導・助言します。
また、児童生徒などを対象に、お薬の正しい使い方や薬物乱用防止、たばこの害、アルコールの害などの授業を行うこともあります。

災害時の薬剤師

近年、毎年のように台風や豪雨等により、災害が発生していますが、災害時にはさまざまな医療チームが参集します。
薬剤師はそうした医療チームによる医療活動へ積極的に参加し、使用するお薬に関する助言・服薬指導を行うことで、薬剤師としての職能を最大限発揮して医療救護活動に取り組みます。